マンガでわかる!トヨタ式育てる技術 感想

タイトル:マンガでわかる!トヨタ式育てる技術

著者:若松 義人

 

人を育てることはとても難しく感じます。

育てる対象との関係、年齢、性別などによって接し方や伝え方を変える必要があるからです。

しかし、相手によってブレてはいけない、根幹にあたるものがあります。

これは誰もが感じることではないでしょうか?

 

しかし「その根幹に当たる大切な物は何?」と問われたときに、即答できる人がどれだけいるでしょう?

これは僕自身にも当てはまります。

感覚的なもの、もしくは「誠実さ」とか「尊敬」といった抽象的な回答は持っていても、理性的な回答は持っていなかったと思います。

当該図書(マンガではあるが…)を読んで、育てるという意味を再認識し、具体的な答えを持てるよう、今後も考え、行動に移していこうと思います。

 

今回はトヨタ式の育てる技術を学んだ中で、私が感銘を受けた部分をアウトプットしたいと思います。

 

「目標を高く持つ」

成功を収めた数々の先人たちが必ず伝えていることです。

想像できない成功は訪れません。イメージしない夢は叶いません。

目標を高く持つことによって、それを現実にするための知恵を生み出すことが成長なんだと思います。

 

「出来ない理由、言い訳をしない」

大きな目標を掲げたときに、たいていの人は「できるわけがない。なぜなら~だから」

と考えるでしょう。

技術力、会社の規模、市場シェア率、財務状態…等など

全てがお膳立てされていたならば、それは高い目標ではありません。

多くの場合は、出来ない理由が複数個思いつくと思います。

そうした言い分に対し

「それは分かった。しかし、言い訳や理由探しをするのではなく、どうしたら実現可能なのか。なにをすれば、実現できるのか。を発言しよう」

と唱えることが重要だということを学びました。

目標達成の為の第一歩ですね。

 

「教えるのではなく引き出す」

大多数の人は、教えられたら教えられたことしかできなくなる。

問題を与え、解決策を一緒に考え、知恵を引き出すこと。と書かれていました。

なるほど、これは指導者側が相手の目線まで降りてあげることでもあるように感じます。

物事を作業的に教えることは、指導者の怠慢でもある。

これは自分自身、耳が痛いことでした。

 

「選ぶより育てる」

適材適所を考えれば使えない人財は居ない。ということです。

部下が扱いづらいのではなく、上司が部下の知恵を引き出すだけのテクニックを持っていないだけなのです。

 過去より未来を重視した採用

僕が、毎年採用時期に言い聞かせているコンセプトですが、その所以はここにあります。

 

「良い上司は悪い情報で磨かれる」

とかく経営者は自分にとって良い情報を求め、良い情報を持ってくる人を贔屓して見がちだと思います。

しかし、悪い情報を持ってきた人に対し『よく知らせてくれたね』という気持ちで接っしなくてはいけません。

悪い情報であっても、極力早い段階で知ることにより、対処することが出来ます。

そのため、悪い情報を上司に報告しやすい風土造りが必要だと思います。

 

「かけ声倒れにならない」

スローガン、社是、そういったものを掲げただけで満足していませんか?

現場主義を掲げるのであれば、何か報告を受けたいとき、話を聞きたいときに現場から人を呼ぶようなことがあってはいけません。自らが現場に足を運ぶべきです。

これは自分の目標や理想についても同じことが言えるのではないでしょうか。

目標を高く持つということは、それに見合った行動が求められるということです。

 

「前の成功を根拠にするな」

技術の進歩、顧客ニーズの変化など世間はものすごいスピードで変化をしています。

そんな中、以前の成功を根拠に物事を考えていたら、いつの間にかニーズとずれていたり、全部わかった気になって慢心に繋がります。

そして

「成功したときほど反省を」

なぜ成功したのか?問題は無かったのか?無駄はなかったか?もっといい方法はなかったのか?

成功した時ほど振り返るべきです、その中で結晶化されたものは本物であり、次回にも役立つ知恵となるのではないでしょうか。

成功自体を根拠にするのではなく、以前の成功から学んだ知恵を武器として、進歩を続けたいと思います。

 

「人の知恵を信じること」

僕は

経営者の仕事とは、結局のところ人から愛される事

だと考えています。

自分を愛し、家族から愛され、従業員から愛され、ステイクホルダーから愛され、世間様から愛されていれば、経営は必ずうまくいくと思っています。

その為に、愛される自分造りを行い、それと同時に他人を愛することの重要性を感じています。

人の知恵を信じることは、相手を愛していなくては出来ないと思います。

嫌いな人の知恵は認めたくないからです。

嫌いな人の知恵は尊敬できないからです。

人の知恵を信じるという言葉は文字列として見れば、ありふれた言葉です。

しかしその先には深い奥行があるように思います。

だからこそ面白くも感じますが(笑)

 

その他にも多くのトヨタ式が書かれています。

読んだ時の自分の状況や立場によって、印象に残る箇所が違うと思うので、また時間を空けて読み直してみようと思います。

 

 

 

               マンガでわかる!トヨタ式育てる技術 H28.8.21読了